Ⅱ、口臭外来

 口臭に悩む方は潜在的に多くいると思われます。口臭の悩みで鬱になったり、人とのコミュニケーションがとれなくなったりと、この悩みは深刻です。

 最近特に口臭に関する相談や問い合わせが多くなっています。当院では「SMT」という器械で口臭の簡易検査を行い、リスクのある場合には最新式口臭精密測定器「オーラルクロマ」を用いて口臭の原因を特定し、各個人のケースに応じて治療を行います。

オーラルクロマは口臭の代表的な指標となる①硫化水素、②メチルメルカプタン、③ジメチルサルファイドなどの各々の濃度を測定可能で、その濃度により口臭の原因が①口の中の汚れ、②歯周病、③全身の病気や薬剤、食事の影響など、原因を特定して治療を行う根拠となるものです。

口臭には生理的口臭と病的口臭があります。

生理的口臭

自然な口の臭いのほかに、食べ物やタバコ、アルコールなどによって生じる臭いです。
腸から吸収された成分が血液中に入り、体中を回って肺から息として吐き出されるため、いつまでも臭いが残ります。ニンニクやアルコールの臭い解消には、牛乳が効果的です。梅干やレモンにも、食べ物の臭いを薄める効果があります。

病的口臭

口臭のある方の8割は、口の中の清掃不良による虫歯や歯周病、ドライマウス(口腔乾燥)、舌苔(舌の表面に付く白いコケ状の付着物)などのトラブルが口臭の原因になっているといわれています。虫歯や歯周病の治療が最優先されるのは当然です。

またドライマウスでは自浄作用(唾液による洗浄作用)ができにくくなり、唾液中の抗菌物質が減少します。
舌苔(ぜったい)は舌に付着する白い苔のようなもので、特に口臭に影響します。舌苔が付いた状態の舌は、コケ状の不純物が付いているので、舌が白くなっており、この白い不純物は、歯につく歯垢と同じようなもので、細菌や、歯周ポケットから出る血液の成分、新陳代謝によって剥がれ落ちた粘膜の細胞などのタンパク成分が付着したことによって汚れます。歯周病などで口腔内の嫌気性菌数が増加し、このタンパク質成分を分解して、硫化水素やメチルメルカプタン、ジメチルサルファイドのような揮発性硫黄化合物を作り、口臭のある多くの方がこの物質を産生しています。つまり、歯磨きと同じように舌をキレイに手入れしていないと、口臭の原因となってしまいます。舌苔の予防には舌ブラシが有効です。口臭対策のお薬が有効な場合も多くあります。

また自臭症といって、実際にはにおっていないのに口臭がすると思い込んでしまう人も少なくありません。このケースでは食後などに軽度の口臭を家族に指摘された場合が多いようです。
当院では口腔内の観察や検査を行い、悩みの解決にお役にたちたいと考えています。お気軽にご相談ください。

<口臭対策>

① 虫歯、歯周病、汚れた入れ歯など歯科医院でチェックする。
② 口の中を清潔にしておく。
③ 正しい歯ブラシを選び、丁寧に磨く。
④舌の表面にみられる白い膜は舌苔と呼ばれ、これが蓄積することで口臭に影響を及ぼすことが知られています。この舌苔を器械的に除去します。
⑤ 唾液の分泌を促すよう唾液腺のマッサージをする。
⑥ 同じく唾液分泌のためキシリトールガムをかむ。
⑦ 口臭対策用の歯磨き粉を日常使用し、また口臭対策用のリンスでお口の中を頻繁にうがいする。
⑧お出かけの際には携帯用口臭除去スプレーを用いる。

⑨ケースによっては口臭対策に効果が明らかとなっている内服薬を用いる。

などです。

 

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